真咲輝司 Rehabili knock

大学病院で勤務する理学療法士

マラソンが速くなりたい人は必ずH I I Tを知っておこう

高負荷インターバルトレーニング(High-intensity interval training:通称(HIIT)

 

高負荷のトレーニングと低負荷のトレーニングを交互に組み合わせたトレーニング方法で世界中のトップアスリート達がHIITを活用したトレーニングを実施しています。

 

トップアスリート達がHIITを使うようになった大きな理由は、従来のトレーニング方法と比較してもトレーニング効果が高いことが示されているからです。(BurgomasterK.A 2007)

 

その上、トータルの運動時間は短く効率的とも言われていますから、HIITを知っておくだけで、練習効率はグッとよくなるわけです。

 

具体的にHIITについて見ていきましょう。

 

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H I I Tは空腹の状態で行おう

よく筋トレは空腹で実施をしてはいけないという記載を目にします。

本当にそうでしょうか。

 

実はH I I Tは空腹時に実施した方が良いと言うことが明らかとなりました。(Hansen 2005)

 

どうして、これまで言われていたことと逆の反応になったのでしょうか。

 

実際に空腹時でグリコーゲンが低い状態でH I I Tを行った報告がありますので見ていきましょう。

 

CochranらはH I I Tを実施した時の、骨格筋への反応について食前後で比較しました。

 

実施内容はpeak VO2 の90%以下の高い運動負荷を取り入れたH I I Tを4分×5セットを2週間実施するものです。

 

その結果、食前に実施した群の方が、筋肉内のミトコンドリアを増やすp38 MAPK という活性酵素が増大したのです。

 

同様の結果が、Bartlett らの研究でも明らかとなりました。

 

 

その結果、空腹時にH I I Tを実施することが有益であると結論付けたのです。

 

H I I TはPGC-1αを活性化する

PGC-1αという遺伝子の転写を制御する物質は、ミトコンドリアの合成を促進する働きや、血液中のブドウ糖を骨格筋に輸送する役割のあるGLUT4と言う輸送体が増加することが報告されています。(Miura S 2003)

 

このPGC-1αはHIITを行うことで増加することが示されたのです。

 

そのため、ミトコンドリアの増加によって、体内に取り込むことのできる酸素の量が増え、最大酸素摂取量の増加に寄与することが明らかとなったのです。

 

※ランニングパフォーマンスを上げる上で最大酸素摂取量を上げることが重要と言われています。

 

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H I I Tの効果を示す報告はそれだけに止まりません。

末梢血管の構造や機能にも良い効果を来たし、血液中の乳酸の増加も抑えることができると言われています。(Macinnis 2017)

その上、クレアチンリン酸の働きをも改善することが示されております.(ForbesS.C 2008)

 

 

しかし、あくまで短期間に行った介入研究なので、少なくとも長期間H I I Tを実施した際の効果検討が必要になると思われます。

 

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1.Burgomaster K.A., Howarth K.R., Phillips S.M., Rakobowchuk M., Macdonald M.J., McGee S.L., Gibala M.J. Similar metabolic adaptations during exercise after low volume sprint interval and traditional endurance training in humans. J. Physiol. 2008;586:151–160. doi: 10.1113/jphysiol.2007.142109.

 2.MacInnis M.J., Gibala M.J. Physiological adaptations to interval training and the role of exercise intensity. J. Physiol. 2017;595:2915–2930. doi: 10.1113/JP273196.

3.Forbes S.C., Slade J.M., Meyer R.A. Short-term high-intensity interval training improves phosphocreatine recovery kinetics following moderate-intensity exercise in humans. Appl. Physiol. Nutr. Metab. 2008